乙女座7度「ハーレム」

ここでのハーレムのイメージは、千夜一夜物語に出てくるような後宮です。スルタン(国王)や王侯貴族のために女性たちが集められ、外部からの立ち入りが禁じられています。彼女たちは女奴隷ですが、もしスルタンの目にかけられたら身分が高まり、跡継ぎになる男児を生めば正室になることもできます。「自分の欲望や気まぐれのままに好きな女性を選ぶ」スルタンと、それに従属させられている「選ばれる立場からは逃れられないが魅力や手腕を使ってスルタンの気を引くことができる」女性たちの関係の構図が描かれています。

これは6度のメリーゴーランドと対照的なシンボルです。どちらも自分ではコントロールできない力(メリーゴーランド/スルタン)に動かされていることと、他の大勢の人々(子供たち/女性たち)と同じ体験をしている点は共通します。

メリーゴーランドは中心軸の周りを回り続けるだけでしたが、7度の女性たちは中心となっているスルタンの気を引いて中心軸を操作しようとすることもできます。子供は馬の上下運動に心を動かされ、今度は女性がスルタンの心を動かそうとします。従属的な身分でありながらも、スルタンをメリーゴーランドの子供のように操作する側へ回ることもできるかもしれません。

メリーゴーランドでは他の馬を追い抜くことはできませんが、女性たちは他の女性とどちらがスルタンの心を射ぬくかを競っています。

ある環境に運命的に捕らわれている一方で、その環境の中心に対し働き掛けることもできる度数と言えそうです。女性たちはスルタンの訪れを待つしかありませんが、その待つという行為の中に自己をよりダイナミックに発現させていくこともできるのです。

スプレッド

1.ハーレム

このカードは運命的な従属を示しています。束縛されている中でも、自分を従属させる中心に対し働き掛けることで自己を発現してもいける、と読んでみます。

リーディング結果

1.ハーレム:カップ8

濃密な感情がみっちりつまったハーレムに従属させられている。その濃密な感情の中心に働き掛けることで、自己を発現させることもできる。

カップの8はいかにもハーレム、というカードに感じます。

みなさんのカード

本日もトライありがとうございます!

4度

5度

サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。

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