蠍座1度「街路にいる満員の観光バス」

サビアンシンボルにタロットを使って二つのアプローチをしています。一つはサビアンのイメージからスプレッドを作り、カードを引いてリーディングしてみること。これは「その度数におけるその人の発達状態」を読み解く取り組みです。もう一つは度数に対応するカードからサビアンを考察してみることです(対応表はこちら)。

スプレッド

1.観光バス

このカードは、集団的価値観による新たな感情と意識拡大を示します。

みんなで乗るバスには、いろんなバックグラウンドの人、いろんな気持ちの人が混ざり合っています。そしてバスがいるのは街路、大勢の人々の手で構築された都市です。そうした集団の中に入ったときに、どんな新たな感情が生まれ、どんなふうに意識が広がっていくのか?

横位置のカードは正逆を取りません。

リーディング結果

1.観光バス:ペンタ3

観光バスというより労働者を乗せたバスという感じ。集団労働への新しい感情と意識の拡大。3は拡大していく数字なので、物質・経済・社会的な面での意識の広がりがあるようです。

解説の要約

ルディア:街路にいる満員の観光バス

都市という広大な集団的達成を、グループで体験しています。様々なバックグラウンドを持つ個々人が、多様な活動と独自のリズムで組織されたより大きな全体を新たに意識します。その結果、新たな感情と意識拡大が生まれます。集団的価値観へのイニシエーション・プロセスは、感情の本質にまで達しつつあるのです。より大きな全体、より包括的な枠組みが意味するものを、具体的で驚くような言葉で初めて認識します。経験の幅広さ。社会的視野を広げ、集団的達成と新しい生き方を体験したいという人間の根源的な熱望です。

ジョーンズ:観光バス

個人の寛大さと、人生全体への純粋で不屈の関心です。人間はすべての人工的境界線から解放され、自分の認識を広く有益に仲間と共有するよう推奨されます。理解と共感の範囲が非常に広く、様々な自己表現の道を開拓する才能。一瞬のチャンスを活かし、困難や不満には自分の個性を抑えて状況を再編成します。キーワードは「友情、親善、親睦」。

タロット対応

この度数のタロット対応はカップ5(目的)/カップ5(手段)です。ドデカテモリーは蠍座。

ここから蠍座10度まで、目的カードはカップ5が続きます。また、どのサインでも1度は目的と手段が同じカードになるため、ここではカップ5が2枚です。

カップは感情や共感、シンボリックなつながりを示すスートです。5はぶつかりあい、破壊(あるいは創造)が起こる数字。カップ5は感情や共感が破壊される、感情的ダメージやショックに関するカードです。

ただ、蠍座の最初の10度の目的を、単に「感情的ダメージを与えること」と考えると少し誤解が生まれそうです。動かなくなった心を動かすサプライズ、ショックを与えて活性化させるインパクト、決まりきった感情活動の範囲を広げるために境界線を一度壊す、と考えてみてもよさそうです。

一つ前の水のサインである蟹座は、最終的にカップ4の目的で終わりました。カップ4は感情的な波風を起こさない安定と秩序です。蠍座のカップ5は、その安定を揺さぶり、波を起こそうとします。

このシンボルでは2枚のカップ5が、二重の意味でショックを引き起こします。一つ目はバスの中というレベルです。ルディアによれば、乗客は「様々なバックグラウンドを持つ個々人」であり、別の共同体からやってきた人々の集まりです。まだ一同の共感が作られていないバラバラの状態で一つにまとめられ、他の乗客との間に「こんな人もいるんだ」というカルチャーショックが起きている、と考えられます。

もう一つは都市というレベルでのショックです。都市まで観光に来る人々は、都市部に住んでいない人の方が多いでしょう。普段とは違う、集団での人間活動の成果である都市を見ることでも、感情的なインパクトと活性化が起きている。

蠍座は、異質なもの同士を取り込み、まとめあげようとしていきますが、まず最初に「自分とは異質だ」と強く確認する段階があるのかもしれません。自分とは異質なものこそが、自分にはないものを持っている、だからこそ一緒にならなくてはならない。逆に言えば、取り込まれるためには自分の異質さもアピールしなければならない、だからインパクトを与える。

また全然別の見方をすると、カップ5の示す「寂しさ」による集団化でもあるかもしれません。寂しいから他の人が大勢いるバスに乗ろうとする、寂しいから大勢の人がいる都市に行こうとする。この場合でも、カップ5のテーマが2回繰り返されます。

この度数に太陽を持つ人物

及川光博

自身の職業を「ミッチー」と自称し、ユニークなコンセプトの活動をしています。コンサートでのコスプレなどサプライズも多く、まさに「感情的なインパクトを与える」存在だと言えそうです。

また、忌野清志郎からミッチーに送られたというこの言葉は、まさにこうしたインパクトある存在に向けられたものに感じられます。

馴染んでどうする。ずっと浮いていなさい。

wikipediaより)

リーディング結果の見直し

自分の引いたペンタ3をもう一度見直してみます。

感情的なインパクトのある物質的・経済的・社会的発展と遭遇することによって、自分の心が揺さぶられ、新しい感情と意識の拡大が生まれている、と読めます。

みなさんのカード

本日もトライありがとうございました!

28度

29度

30度

参考:サビアン研究会Dane Rudhyar「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」Marc Edmund Jones「The Sabian Symbol In Astrology」アンソニー・ルイス「完全版タロット事典」