乙女座30度「目の前の仕事の完了にすっかり集中し、どんな誘惑も聞こえない人」

外から来る声のささやく誘惑、美化された過去の記憶が、現在やらなければならないことへの集中を乱そうとしますが、それらを心からシャットアウトし、熱心に仕事に集中する人物です。これは「なにを今やるべきなのか」という理解と判断が絶対的であるからこそできるためらいや幻想の克服です。

ここで乙女座が終わりますが、同時に十二宮全体の前半のサイクルの終わりでもあります。前半は「個人」の確立のプロセスで、後半は「環境」との関わりのプロセスです。このシンボルでは個人の確立が終了し、外部の誘惑をまったく無視することで自己の絶対性が確立された様子が示されているようです。

タロット対応でこの5度組を見ていくと、

26度 ペンタ10/カップ2
27度 ペンタ10/カップ3
28度 ペンタ10/カップ4・ワンド5
29度 ペンタ10/ワンド6
30度 ペンタ10/ワンド7

全体が大目的ペンタ10のためにそれぞれのカードの力を使う。28度ワンド5の破壊と創造の力がカップ4的な倦怠や退屈のパターンを壊し、29度ワンド6でその仕事が評価・承認され時代を超えて熱意や創造性が交換可能なものとなり、30度でワンド7は熱心に「これは社会に必要なもの、これはいらないもの」という優先順位を付けて取り組みます。7は一方通行的な数字なので、いらない、としたものは完全に無視して必要なことを集中して進行させます。

スプレッド

1.誘惑
2.集中
3.仕事の完了

誘惑は、ためらいの影や美化された過去の記憶などの幻想です。

集中は、判断や理解の絶対性。誘惑を克服し仕事の完了へ取り組みます。

仕事の完了は、やらなければならないことです。

リーディング結果

1.誘惑:星
2.集中:戦車
3.仕事の完了:ペンタ10

星の誘惑、一見よいカードですが、これは克服しなければならない幻想であり、高い理想や希望という幻、あるいは評価への欲求による誘惑です。高い理想を持つという誘惑、もっとでかいこと狙えるんじゃないかというためらい。あるいは美化された過去の栄光。

戦車の集中。猪突猛進的に、振り返らずに、自発的に、積極的に集中し仕事の完了に取り組む。

仕事の完了はペンタ10。社会の完成と円滑な運行、経済的・物質的達成がやるべきこと。誘惑の星が大アルカナだったのに対し小アルカナ、でかいことではなく目の前の小さなものを着実にやる。

タロット対応の大目的であるペンタ10がそのまま登場していました。そしてワンド7と7を共有する大アルカナ7番目の戦車。ついでに星も17で7の仲間ですが、17という大きなスケールの7じゃなくて単純な7だよ、という点が小アルカナの仕事という小さなスケールへのフォーカスを強調しています。

乙女座の最後を締めくくるにふさわしい並び!

みなさんのカード

本日もトライありがとうございました!

27度

28度

サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。

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