乙女座9度「表現主義の画家の仕事」

表現主義とは、それまでの印象派が物事の外面的な特徴を描いたのに対抗し、人間の内面にある感情を表現しようとした20世紀初頭の芸術様式です。またこのシンボルの別バージョンでは「未来派の絵を描く男」とあります。未来派もだいたい同時代のもので、過去の芸術の徹底破壊と未来のスピードを讚え、後に戦争賛美でイタリアのファシズムとも結びつく過激な前衛芸術運動です。どちらも過去の芸術様式からの離脱と、独自性への挑戦を行ったという点では共通です。

ここではこれまでの社会、文化的基準、ステレオタイプに反発し、挑戦する姿が描かれています。自分の存在の真の基盤を発見しようとする心の葛藤があっても、「自分らしくいる」ための妥協のない自己信頼が表明されます。

8度のダンスレッスンでは、伝統の様式やパターンに従った稽古が行われていました。9度では伝統を破り、個人の独自性が追求されようとしています。同じ身体を使って作り上げるアートですが、対照的な姿勢です。9度では自らが未来への発展の起源、オリジナルであろうとすることが追求されています。

スプレッド

1.画家
2.仕事

画家は、社会・文化的基準・ステレオタイプへの反発と挑戦です。

仕事は、画家の妥協ない自己信頼の表明です。

リーディング結果

1.画家:カップキング逆
2.仕事:ペンタ8

カップキング逆の画家、自分や人の気持ちに責任を持って情緒をコントロールすべき、というステレオタイプへの反発。

ペンタ8の仕事、そういうコントロールをしないあるがままの感情を、濃密な塗り込みや高い技術の結晶として作品に仕上げる。作品自体の価値は後でちゃんと上がりそう。


サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。

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