乙女座2度「大きな白い十字架が風景を見下ろす」

十字架のシンボルはキリストの磔刑を連想させますが、ここでは自我を中心とした感情生活の「はりつけ」を示しています。主観的な状態を超え、真に客観的に「見る」、識別できるようになるために必要な孤立の経験です。この学びによって、存在の深みから知恵と思いやりがもたらされます。

無私、という言葉がありますが、それは私という主観をなくすことによって実現するものです。自我を脱色した客観性によって、道徳的な勇気が生まれ、無私の奉仕活動をしたり、個人と社会の両方の不適応な部分を正すことができます。

1度では男性の頭部の特徴を描き出すために識別が行われました。これはある主体的な人物のキャラクターにフォーカスが当たっていましたが、2度ではそうした主体ははりつけにされ、それによって今度は主体以外の風景全体が視界に入るようになります。

ここでは客観性が重視されていますが、それは知恵と思いやりを生み出すためのものです。単なる超越的な視点が示されている訳ではありません。

スプレッド

1.白い十字架

このカードは、知恵と思いやりをもたらす、真に客観的に「見る」ための自我を中心とした感情生活のはりつけを示しています。

リーディング結果

1.白い十字架:ワンドクイーン逆

自分の情熱的な姿勢をはりつけにすることで、知恵と思いやりがもたらされる。

ワンドクイーン逆は獅子座28度の大きな木としても登場していました。木は小鳥たちをとまらせることによって自己重要感を得ていましたが、木そのものが飛んだり歌ったりできる訳ではありません。この時点で「はりつけ」の準備は始まっていたのかもしれません。

みなさんのカード

本日もトライありがとうございます!

獅子座30度

乙女座1度

サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。

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