獅子座29度「人魚が人の形に生まれ変わる準備をして海の波間から現れる」

人魚は海の世界から、陸の世界の人間としての経験に向けて熱心に生まれ変わろうとしています。海は集合無意識の象徴であり、人魚は無意識から湧き上がる、まだ言葉にならない強烈な感覚や直感です。人間の形は、意識的で具体的に表現可能な思考を表します。このシンボルでは意識的な形と安定への渇望が描かれています。

これは牡羊座1度で、同じように海から上がってきた女性とも似ています。無意識の世界から生まれたばかりの個人の意識は、再び集合無意識の海へと戻っていくのか、そこから分化した個として出現するのかの瀬戸際にいました。この人魚も同じく、海に戻るのか人間に生まれ変わるのかの境界にいます。直感は具体的な言葉になるのか、それとも無意識に再び吸収され消えてしまうのか?

また獅子座14度の魂とも似ています。魂は形を持てない表現の衝動でしたが、人間の姿形や人格を通じて表出しようとしました。ここでも人魚は無意識の世界の住人ではなく、具体的な人間の形となることを求めています。

人魚は想像上のもので、それだけでスペシャルな存在といえますが、人間になって人間の社会へ入っていったらそれは「普通の人になる」ということでもあります。しかし、それによって感覚や直感が具体的で安定した形を持てるようになります。

ここでも28度と同じように獅子座から乙女座への移行が進んでいることがわかりますが、まだ「準備」ができているだけで完全に移行している訳ではありません。

スプレッド

1.波間
2.人魚
3.人の形

波間は集合無意識の海を示しています。この中から人魚は生まれ、そしてここから離れようとしていきます。しかしここへ戻っていく可能性もまだあります。

人魚は、言葉にできない直感的な感覚です。

人の形は、具体的で安定した意識的な形です。人魚の不安定な直感が求めている表現可能な形です。

リーディング結果

1.波間:ワンドエース
2.人魚:ソードキング逆
3.人の形:ソード2

ワンドエースの波間、個人化の出現のはじまるところ。熱意の無意識世界。

ソードキング逆の人魚、自分の知性を言葉にできない人魚。直感として人に教えられるほどの知があるが、それが形にならない。

人の形、ソード2。形にならない知を二通りの考えとして表現する。A案とB案、みたいに。でもやっぱり存在の二重性についての迷いもまだあるという感じ。

エースから2への流れがあって、人魚としてだけいればいいところから、人魚として/人間としてという二つの考え方を両方持っている。完全に人間になっている感じではなさそう。

みなさんのカード

本日もトライありがとうございます!

25度

26度

28度

対向の度数との関連の発見すごい!

サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。

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