蟹座9度「小さな裸の女の子が池の上で身をかがめ、魚を捕まえようとする」

女の子は服を来ておらず、文化的なパターンによる制限や、好奇心に対する束縛を受けていない純粋無垢の姿です。魚は素早く逃げ回ってなかなか捕まえることはできませんが、女の子は熱心に、無邪気に手を伸ばしています。池は範囲の限定された幼児の意識で、そこに泳ぎ回る魚はとらえどころのない人生への理解や知識であり、神秘的ではかないものへの好奇心が働いています。

8度のうさぎたちは人間の服を着てそれを模倣していましたが、9度の女の子は裸です。うさぎは動物の段階から人間の服を着ることで人となったので、今度は裸になったのかもしれません。ここでは模倣による成長が目指されているのではなく、裸のままの純粋な、自発的な好奇心があります。服は身を守るものでもあり、裸ではなにかに傷つけられる可能性もありますが、それゆえに自然と一体化しており、魚に対してもオープンでいられます。

またうさぎが人間を目指したように、今度は女の子が魚への関心を持っている、という動物/人間の逆転も起きています。7度の精霊たちは異世界の存在を示していましたが、8度うさぎたちは人間の文化の印である服を着て、現実世界に接近したと言えます。9度ではもう一度人間文化を脱ぎ捨てた自然への関心があり、精霊が人の服を来た動物を経て女の子になったようにも、また女の子が池の中に精霊の姿を探しているようにも感じられます。

この度数には、とらえどころのない知識や人生の理解に向けて、無邪気で純粋な好奇心によって手を伸ばしていく姿が描かれています。

スプレッド

1.裸の少女
2.池
3.魚

裸の少女は文化的パターンの服をまとわず、無邪気で自然な心の好奇心です。

池は限られた意識の範囲。

魚は神秘的ではかないもの、知識と人生のとらえどころのない理解です。少女は魚に向けて純粋な好奇心で手を伸ばします。

リーディング結果

1.裸の少女:ワンド4逆
2.池:カップ4
3.魚:ペンタナイト逆

ワンド4逆の少女、情熱は安定していない。好奇心にもムラっけがありそうな感じ。ただ4はパターンを示す数字でもあるので、文化的パターンの服をまとわず、という点を意味しているかもしれません。

カップ4の池。こちらも4のカードです。こちらは水が安定している池をイメージさせます。感情的な平穏さという限定された意識の範囲において、魚を探している。

ペンタナイト逆の魚。人生の理解というには、あまり役に立たなそうな魚ですが、だからこそ文化的パターンからは離れていると言えるのかも。ここでは魚を取って利益にしようという意識はなくて、むしろ利益にならないものだからこそ手を伸ばそうとしている。

ワンド4逆は7度の月明りのカードと同じです。この少女があのときの異世界的な影響を受けた存在であることを示唆しているように感じます。

みなさんのカード

本日もみなさまトライありがとうございます!

8度

サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。


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