蟹座1度「船の上で水夫たちが古い旗を降ろし、新しい旗を掲げる」

船の旗は船籍や、乗っている人々の所属を示すものです。ここではそれが古いものから新しいものへと交換されています。なんらかの、所属に関する根本的な方針転換が行われていますが、それは乗っている人々の決断と、忠誠心の過激な変化によるものです。「こうした方が安全じゃないか?」という安定化のためのアクションです。

海は広大な無意識、船はそこに浮かぶ自我意識の象徴で、旗を変えるというシンボリックな行為によって、忠誠心の変化が示されます。蟹座では集団の意志が個人を徐々に凌駕していきますが、ここでの決断はまだ個人による自由な決断です。集団から押し付けられての方針転換ではなく、人生を安定化させる目標と忠誠心を自分で選択できる喜びによって、この行為は行われています。

船の上にはたくさんの人が乗っているのに、それぞれが個人として自由な決断をした結果、船全体の船籍を示す旗が変えられている。これは「みんなが同じ船に乗っているんだから、船全体の安全がそれぞれの安全につながる」という意識から心を一つにしているのかもしれません。

双子座30度で水着美女は集団の理想に合わせて自分を作り変えましたが、まだ群衆とパレードとは別々に分かれていました。ここではみんなが同じ船に乗っており、それぞれの個人に選択された一つの旗印の元で一体化しています。旗は安全上の理由があればまた別のものに翻される可能性もあり、水着美女が個人的に持っていた「完璧な理想形を目指す」という妥協のない姿勢にはもう後戻りできません。その代わりに高い順応性が出てきます。

双子座1度も船のシンボル、ガラス底のボートでしたが、そこでは海中の驚異による驚きが強調されていました。蟹座1度では驚きよりも、船全体の安全のための方針転換が重視されています。

スプレッド

1.古い旗
2.新しい旗

それぞれの旗は人生の目標と忠誠心を表しており、古いものから新しいものへと過激な変化を遂げています。この変化は「自由な決断」をする能力に歓喜する個人が選択したものです。これはエネルギーの安定化のための根本的な方針転換であり、「こうする方が私とみんなが乗っている船は安全になるのだ」という転換です。

リーディング結果

1.古い旗:ワンドエース
2.新しい旗:ワンド5逆

ワンドエース、古い旗が示す人生の目標と忠誠心は、個人の情熱を生み出すことに向けられていました。ワンドは個人存在の価値を示すスートでもあり、そのエースは「個人性」のエネルギーそのものとも言えます。自分個人の情熱を生み出していくことが人生の目標であり、その情熱に対する忠誠心があった。

ワンド5逆の新しい旗。ワンドとワンドがぶつかり合う、つまり個人性と個人性が「どっちが個人の価値が高いか!」と競い合うカード。その逆位置なので、ぶつかり合いをさけましょう、という人生の目標と忠誠心への変化。同じ船の上、ケンカはやめようね、という方針転換が旗を掲げることで示されました。

みなさんのカード

本日もみなさまトライありがとうございました!

双子座30度

双子座29度

サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。


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