2023-05-15

●ゾ占いスプレッドからベスト的なやつをチョイスしよう、と思って作業をはじめて1分で「あ、これムリ」とやめてしまった。多すぎる(180個くらいある)。

やっぱり卜占術士としてはランダムに一個選んでそれにフォーカスしよう、と一つ引き、その解説記事をnoteに書いた。スプレッド解説記事は久々。

「あなたの鎖とあなたの自由スプレッド」で自由の価値を知ろう!

●スプレッドは、作った人間の価値観が反映される。このスプレッドは作ってから時間がたっているので、自分がどういうつもりで作ったのか、を少し距離を置いて観察できた。「鎖は悪いもので自由は良いもの、とは限らない」がこのスプレッドの裏テーマになっている。自由が奪われている、と感じるとしても、なにかを守るために自由を差し出している可能性もある。

「『良い』と思い込みそうなものは本当に良いのか、『悪い』と思い込みそうなものは本当に悪いのか」というのは、自分の作るスプレッドの多くに通底した価値観かもしれない。

●「これは良くてこれは悪いはず」という思い込みを外していく、というのは自分にとって大きなテーマになっている。その思い込みがその人を縛っていることもある。チャクラ・リーディングなどは、これに特化したメニューだった。

だが同時に、思い込みを外していった先に、価値観が漂白されて真っ白になる状態へたどり着く場合がある。

先日の日記で、Finding the Foolは既存の価値観に縛られないためにタロットを漂白し、結果、具体的なとっかかりがなくなっている、と書いた。この本に自分が反応したのは、自分の中にもそういう方向性があるためだ(この本や、自分の中のそうした方向性へのアンチテーゼとして昨日のニュースレターを書いた。映画や小説や体験など、いろんな「具体的なもの」とカードを結びつけていくことは、価値観の漂白とは真逆のカラフルさを得る方向性につながっていく)。

ではその漂白の先にあるものはなにか、がポイントになる。

●そのヒントはムドラにありそうだ。ムドラ全書には「自分を縛る思い込みから自由になって真の自己と同調する」という記述が頻発する。自分を縛る思い込みから自由になった状態が、価値観が漂白されて真っ白になった状態なら、その先に「真の自己」との同調が待っていることになる。さあ、真の自己とはなにか?

●もう一つのヒントは、禅の考え方の中にあるようにも思う。

●スプレッドの解説記事の話に戻る。今回は、今までの解説記事に倣い、同じスタイルで書いた。しかし、前に解説記事を書いていた頃から相当時間がたっているので、これもなにか違う書き方ができるのでは、という気がしてきた。

「作った時の自分はこのスプレッドになにを込めたのか」が距離を置いて観察できるようになったのだから、どうしてこういうスプレッドになったのか、思考のプロセスを盛り込んだ記事にもできるかもしれない。

●ゾ占いのときは毎日スプレッドを作るのが課題になってきて、クオリティが低いものも混ざっているのでは、と昨日の日記で書いた。でも今日、一つのスプレッドを丁寧に辿っていった結果、解説に耐えうるものではあったので、これはこれなりに機能するものになっているのでは?という気もしてきた。

●大アルカナはどんな神話や物語と結び付けられてきたのか? 愚者編の続き。

愚者はベネベル・ウェンによって、ピーター・パンに例えられている。

ピーター・パンは大人にならない、永遠の少年。これは愚者の例えとしてわかりやすい。

ピーター・パン・シンドロームという言葉もある。パーソナリティ障害の一つで、大人の年齢に達しているが精神的に大人になれない男女を示す言葉。男女と書いたが、この症状に陥るのはほとんどが男性だと言う。幼児回帰の要素を含む。

これに対して「ウェンディ・ジレンマ」という言葉もある。ウェンディはピーター・パンの物語に登場する少女。ウェンディ・ジレンマにおけるウェンディは、年齢的には大人の少女で、ピーター・パン症候群の男性の母親的役割を演じる人のことを指す。

●もう一つ、ベネベル・ウェンの愚者の例えで、ロビン・フッド。

シャーウッドの森に住み着き、悪代官や横暴な貴族、僧侶から金品を奪い、貧者に分け与えていたという英雄、義賊の物語が有名(いろんなバリエーションがあるらしい)。アウトロー(法の保護外の者)、社会的価値観から自由、という点で愚者なのか。


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