天秤座12度「坑夫たちが深い炭坑から上がってくる」

炭坑には、かつて古代の生物だった石炭が眠っており、坑夫たちは社会のエネルギーを燃やし続けるために地下深くへ掘り下げてそれを地表へ持ち帰ります。それは苦しく困難で、緊張を伴う暗い探求かもしれません。この度数では、そうした窒息の可能性もある知識の探求が献身的に行われています。

このシンボルは「上がってくる」が重要にも感じられます。潜っていくのではなく、帰還ですから、発掘の成果を持ち帰ってきたところだと言えそうです。

スプレッド

1.坑夫たち
2.炭坑

坑夫たちのカードは、知的献身を示しています。

炭坑は、窒息するかもしれない知識の探求です。坑夫たちはこの炭坑からなんらかの成果を持ち帰ったところです。

横位置のカードは逆位置を取りません。

リーディング結果

1.坑夫たち:ソード2逆
2.炭坑:ソード6

ソード2逆の坑夫たち、二つの視点を捨てて知的献身を行う。社会の人々の迷いをなくすための献身。あるいは坑夫たち自身が、二つの意見や考え方の中での宙づりから脱出してきた、と読めます。発掘の成果によって迷いが消えた人々。しばらく地上にいたらこれがまた正位置化し、再び炭坑へ潜って逆位置化させる、という循環も感じさせます。

ソード6の炭坑、窒息の可能性もあるほど深い情報交換や対話。単に炭坑から発掘して持ち帰るだけでなく、坑夫たちの側からもなんらかの知識が持ち込まれ、非常に深いレベルでそれが交換され化学反応を起こしている印象。炭坑とのコミュニケーションにより、迷いを消す石炭が手に入る。地下深くですが風通しのよさもあります。

ソード6は11度の教授カードでも登場しました。教授に睨まれた学生たちが、教授の目の中に深く入り込み成果を掘り出してきた、というイメージも。

ここは自分の冥王星がある度数でした。

タロット対応

この度数のタロット対応はソード3/ソード6。

前度数に引き続き、ソード3の知的な発展が大目的です。10度までのソード2から大目的がソード3に移ってきていることから、坑夫/炭坑は「鏡写しの関係」になる訳ではなく、掘り出してきたものは全然別の場所で発展的に活用されていくのではと考えられます。

ソード6は情報交換や対話という手段。意見のやりとりによって知的発展を目指す度数。11度のソード5が知性を振りかざして突然殴りかかってくるような印象だったところから、ここでは話し合いや交換の要素が入ってきます。

今回自分が引いたカードでは、ソード6がそのまま登場しました。また10度までの大目的だったソード2も逆位置で登場し、それまでのテーマを徹底的にここで終らせている。「鏡写しの関係」を引きずってるんじゃないぞ、というメッセージも受け取れます。

みなさんのカード

はじめての方や、出生天体のある方もいらっしゃいますね。今日も自己発見のために使っていただきありがとうございました!

10度

11度

サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。

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