天秤座3度「新しい日の夜明けがすべてが変わったことを明らかにする」

夜明けは毎朝繰り返され、「一日のはじまり」の元型と言えますが、実際の朝や一日は毎日違う内容を持っています。ここでは自分の元型的な本質を認識している個人が、社会や文化の中で自分の真の役割を果たす行動を取ります。それは感覚的には常に新しい役割であり、同じ内容が繰り返されることはありません。

1度の蝶は完璧な形を保存する元型の体現者となり、2度でそれを再生産していく可能性のある元型としての種が示されました。3度ではその種が芽生え、実際に創造が始まっていこうとする様子が示されているのかもしれません。

スプレッド

1.夜明け

このカードは、新しい創造的行為におけるエネルギーの再具現化を示します。自分自身がどんな元型的な本質を持っており、それによって毎回違う役割や内容の創造をしているのかが読み解けるでしょう。

タロットカード自体も元型と言えるので、自分の毎回異なる多種多様な活動の源となる元型がこのエネルギーなのだ、と読めそうです。

さらに、これは「自分の元型的な本質を認識している個人」がやっていることですから、ある程度自覚があること、あるいは自分の実際の様々な行動を鏡として自分の元型的本質を写し取って見ていること、とも考えられます。

リーディング結果

1.夜明け:悪魔逆

欲望を切り離す。表面的な華やかさや必要性によって人のエネルギーを吸収しようという裏の意図を持った構造の暴露と解体。この元型に基づいて自分は毎回異なる役割と内容の創造的活動を行っている、と読めます。

タロット対応

タロット対応ではソード2/ソード4・カップ5。ここからドデカテモリーが天秤座から蠍座へ切り替わり、カップが登場してきます。5度組の中の3度目は常に2つのドデカテモリーサインの同居や交替が起こるため、カードも1枚増えて3枚になります。

ソード4は思考の安定化。2度のソード3は発展性はあったけど安定はせず、むしろ2度の方がソードの知性的側面では「毎回繰り返さない感」があります。ソード4になって毎回同じパターンで夜明けがやってくる。種は毎回違う種だけど太陽は毎朝同じ太陽、ということでしょうか。

しかしカップ5で、そのソードの知性的安定に感情的なブレイクが侵入してきます。ソードしかなかった1度、2度は「これが完璧な蝶です」「果実から種ができます」を観念として取り扱い、カップ5がある3度だと「夜明けだ〜!」と心が動かされ、なんだかわからないが涙があふれてくる、みたいなイメージもあります。

そしてこうしたことはすべてソード2の大目的のために行われています。二つの考え方の両立。一つのものの見方に対し、もう一つのものの見方も提示する。天秤座でのこのソード2は「鏡写し」のイメージもあり、思考の安定化と感情的ブレイクは全部鏡に写されて反射させるために起きているようにも感じます。

みなさんのカード

今日もトライありがとうございました!

1度

2度

サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。

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