蟹座28度「ネイティブ・アメリカンの少女が白人の恋人を集まった部族に紹介する」

このシンボルが作られた時代のアメリカでは、先住民と白人の間には人種的な壁が強く意識されていたでしょう。その壁を乗り越えて、少女は好奇心からか別の人種の恋人を作り、それを共同体へ紹介しています。部族と恋人を結びつける取り組みが成功すれば、少女は自分の共同体にいながらにして、「白人の恋人を作った娘」というアイデンティティにより他の娘たちと差別化され、特別な存在になることができます。

少女は自分の部族を捨てて白人の恋人と旅立ってもいいのですが、今のところそうはしていません。自分の忠実さによって維持してきた部族をまだ切り離すつもりはないのです。しかし部族の中からは恋人を作らず、あくまで共同体にとって異質な存在との関係を結びます。この度数では、蟹座的な共同体の一部でいることから、次の獅子座の世界へのトンネルが開かれますが、まだ共同体からの脱出はせず、その中でどのように唯一の個人となれるかの試みが行われています。

部族はこれまで保持してきた価値観への忠実さによって結晶化したものを象徴しており、恋人はフロンティア精神により新しい可能性を提供するものを示します。これまで蟹座が作り上げ、守ってきた共同体に、異質なものが持ち込まれ、それが受け入れられ統合されることにより、共同体にとっても関係が拡大され、少女の個性も際立ちます。

26度の書斎では共同体の豊かさを受け取り、27度嵐ではそれに対する制御不能の激変がありました。28度ではこの2つの度数が組み合わされ、「嵐が来たなら跳ね返すのではなくそれも共同体に受け入れちゃえば?」という深い受容性によってキャラを立てようとする姿が描かれているようです。

スプレッド

1.少女
2.集まった部族
3.恋人

少女は差異を統一するものです。

集まった部族は、これまで保持してきた価値観への忠実さの中で結晶化したもの。

恋人は、真のフロンティア精神で新しい可能性を提供するものです。

少女は部族と恋人を結びつけることにより、自分を他の存在から差別化します。

リーディング結果

1.少女:ワンド8逆
2.集まった部族:ワンド6
3.恋人:ソードのナイト

ワンド8逆の少女、あまり統合に向ける集中力がなさそう。あるいはゆっくり統合しようとしている。まだ統合の焦点が合っていない感じ。

部族はワンド6。昔取った杵柄、的な。これまでの保持してきた忠実さに与えられる評価。

恋人はソードナイト。フロンティア精神あふれる新たな思考や意見、その発信。

部族と恋人は異質なもの同士なので本来なら噛み合わない、と考えると、昔の評価と今の意見は食い違っている。しかし恋人はそれをどうにか統合しようとしている、けどどこに力を入れればいいか分かっていない、という感じ。

みなさんのカード

本日もトライありがとうございました!

27度

23度

24度

25度

サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。

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