蟹座25度「意志を持った人が優れた力に影を落とされる」

この人物は自分の潜在能力を発揮しようとしていますが、それは個人的な喜びであると同時に、社会を構成する他の全ての人々に対し責任や義務を拡大することでもあります。自分の力を個人的喜びのために使うことと、自分の社会の人々への責任のために使うこと、それが一致したものと感じられるのです。そんなことができるのは、優れた力から落とされた影が、天の力とも言える恩寵をこの人物に与えているからです。ポジティブな意志に満ちた努力によって人格が統合され、それにスピリチュアルな力が反応しています。

この影は、蟹座1度で船に掲げた旗の影のようにも思われます。それぞれの個人の自由な決断により、船全体の船籍を示すべく掲げられた旗の下で、乗員たちは共同体を作りました。その旗が25度の人物に影響を与えている、と考えると理解しやすそうです。共同体の象徴である旗そのものの意志と力を得た個人、旗に込められた大勢の総意が一人の人間として主体化した姿と言ってもいいかもしれません。

2度魔法のじゅうたんでは、掲げられた旗からの高い視点を持っていましたが、なにかが経験されたり行動されたりした訳ではありませんでした。ここでは旗からのエネルギーを受けた個人が、旗の象徴と同様の影響力やリーダーシップを共同体の人々に発揮し、そのしるしの元で具体的な行動を起こせるようになっています。

24度の閉鎖的な小島での、生々しい本性同士の調和を目指す高度な取り組みの結果、個人の感情と共同体の調和が統合され、その結果、25度では個人的な喜びと社会の人々のための義務感が一致しているのです。

21度のオペラで「私が表現する世界で生きよ!」という名人芸があり、22度では想像の中での世界を生き、23度ではそれらが再検証され、24度ではその検証結果をとことん生々しく閉鎖的な環境の中で実践。このプロセスの中で鍛え上げられてきた結果、25度で蟹座の力はついに完成します。

スプレッド

1.意志を持った人
2.影

意志を持った人は、ポジティブな意志に満ちた努力によって統合された人格です。このカードが示す潜在能力の発揮は、個人的な喜びであると同時に、自分の社会の人々に対しての義務感でもあります。

影はその統合された人格への、スピリチュアルな力の反応です。

横位置のカードは正逆を取りません。

リーディング結果

1.意志を持った人:ソードクイーン逆
2.影:ソードキング

これもすごい組み合わせ!

ソードクイーン逆の意志を持った人、理屈ではない、決して言葉で説明できないタイプの意志。考えても仕方がない、という意志の貫き方。自分でもこの意志について説明はできなそう。

しかし天からの影響力である影はソードキング。天から与えられるのは知性なのですが、これは「人間のレベルでは理解できない天の思考」という、違うレベルの知を与えているとも読めます。人間のレベルでは理解できない影響なので、この人はその力を受け取っているけれど、ソードクイーン逆として振る舞うしかできない。

みなさんのカード

本日もトライありがとうございました!

24度

サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。

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