蟹座3度「毛皮に包まれた男が毛むくじゃらの鹿を導く」

毛皮と毛むくじゃら、なんだかモジャモジャしたシンボルですが、これらは極寒の環境から彼らを保護する役割を持っています。彼らは厳しい寒さの中で停滞してしまわないよう、理想の目標を目指し試練の中を前進していきます。強い意志を持った冒険が行われています。

鹿の角は頭蓋骨の延長であり、骨の一部です。普通の生き物だったら骨は頭皮の中という限定された場所に収まっていますが、鹿の角はその限界を超えて外へ飛び出し、可能性を伸ばしました。象徴的にこの角は、頭の中にある精神の力の拡張を示しています。

毛皮の男も、普通の経験の世界(これほど寒くも過酷でもない平常の環境での暮らし)を自分の可能性を限定してしまうものだと見なし、未知へのチャレンジへと飛び出していきます。限界から脱出することで本当のやりがいがそこに見いだされるのです。

1度旗による方針転換で決まった意志により、2度じゅうたんでは遠くまで見渡す視野がありました。この展望によって無限の可能性や理想的な目標が見えてきましたが、2度の段階ではまだそれを経験するところまでは行きません。3度では「じゃあそれを実際に経験してやろうじゃないか!」と自分が物語の主人公になったような気持ちで無限の可能性へ挑戦していくのです。空中に固定されていた視点は、再び地平に戻り具体的な体験を形にしていきます。

男は鹿を引き連れており、一人ではありません。鹿を導く責任を持って進むのかもしれません。1度での意志とは「自分を含めたみんなが乗っている船の安定のため」という目的を持っていました。ここでは自分が安定を作る力がどれほど強いのかを試すために、導くべき鹿を引き連れあえて過酷さに挑む本能が働いているようです。

スプレッド

1.毛皮
2.男
3.鹿

毛皮は厳しい環境からの保護です。どんな保護に包まれているのかがわかれば、過酷な環境とはどんなものかも読み解けるでしょう。

男は、困難な局面を理想化された目標に向けて克服する意志を示します。

鹿は頭の中にある精神の延長です。男はこれを目標に向けて導く責任を持っています。

リーディング結果

1.毛皮:ワンド10逆
2.男:女帝逆
3.鹿:ソードエース

ワンド10逆の毛皮、過剰な負荷を軽くしてくれる保護。大きすぎる意欲や重すぎる重責の解除。ということは過酷な環境とは厳しい負荷や重責のある環境ということに。

男は女帝逆。自分の創造性を発揮しない、という意志。いろんなものを作り出してしまうと意志が弱まる、あるいは過酷な環境に負ける可能性。ワンド10と絡めて考えると、 「作る意欲ありすぎ、作りすぎの負担、結局停滞する」と読めそうです。

鹿はソードエース。知性のはじまり、源。知のエネルギーそのもの。何かを作り出していくよりも一つの理念を目標に向かって導いていく男。

みなさんのカード

本日もみなさんトライありがとうございました!

1度

2度

サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。


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